第3級アマチュア無線技士免許を講習会(Eラーニング)で取ってみた

ドローン

 小型ドローンでFPVを試してみたくなったので、アマチュア無線技士免許を取ることにした。FPV用途なら4級免許でも問題ないが、せっかくなので3級を講習会(Eラーニング)で取ってみた。

かかった費用

項目費用備考
講習受講料27,250円
免許証用写真800円駅前の証明書写真機で
切手84円
住民票の写し250円近所のコンビニで

合計:28,384円

なぜアマチュア無線技士免許が必要なのか

 多く流通している中国製のFPV用送信機は占有周波数帯幅が5.6GHz – 5.8GHz帯になっていて、アマチュア無線技士免許や陸上特殊無線技士の免許がない人が使うと電波法違反になってしまう。KYOSHOから2.4GHzで技適も通っている免許不要の製品もあるが、2.4GHzでは製品の選択肢がなさすぎて微妙なので免許を取ったほうがよいと思う。

 陸上特殊無線技士は業務向けで無線機の申請(総務省に出す無線局の開局申請)が法人または個人事業主だけだったり、JUTM(日本無人機運行管理コンソーシアム)の会員にならないとダメだったり、登録点検業者に検査してもらったり、落成検査届けを出さないといけなかったりとお金と労力が半端ないので、とりあえず始めたい人にはおすすめしない。無線局の開局手続きだけでも10万円超えてしまったりするので、予算は25万円ぐらいは考えておく必要がある。

免許の取り方

 アマチュア無線免許の取り方としては、国家試験を受験する or 養成課程講習会を受講するの2つがある。どちらの場合でも試験はあるが、問題と回答を丸暗記してしまえば合格できるので国家試験で合格率が80%、講習会ではほぼ100%という感じ。どちらであっても簡単に取れると思う。

ただ、講習会の受講料はJARDのEラーニング版27,250円(無線従事者免許申請手数料含む)で国家試験の受験料5,200円+無線従事者免許申請手数料1,750円と比べると高い。

講習会のメリット

 受講料が高いというデメリットはあるが、講習会(Eラーニング)にも値段なりのメリットがあると思う。

  • 最短10日で合格できる
  • 試験に出る箇所は全部教えてくれる
  • 国家試験より暗記する問題数が少ないので試験対策がとても楽
  • 過去問集とか参考書を買う必要なし
  • 講習会となっているけど、Eラーニングなので場所や時間に関係なく学習できる(2日間の講習会よりも早く終わる気がする)

お金はかかるがほとんど学習しなくても合格できてしまうので、時間はかなり節約できると思う。

講習会(Eラーニング)での免許取得の流れ

受講申し込みをする

 JARDの受講申し込みフォームから受講申し込みをする。JARDの他にもアマチュア無線のEラーニングを提供しているところがあるが、3級ならJARDでよいと思う。

受講料を支払う

 クレジットカード払いか振り込み払いのどちらかで払う。
最近はどの試験でもクレカ決済ができるようになっていて、おっさん的には良い時代になったなあと思ったりする。

受講開始

 1営業日後ぐらいにEラーニングサイトのID/PWがEメールで送られれてくるので受講を始める。3営業日後ぐらいに諸々の書類と一緒にEラーニングとほぼ同じ内容の紙のテキストも郵送で送られてくる。

学習内容は法規と無線工学の2つがあり、そろぞれ4つのブロックに分けられていて10時間もあれば全部学習できる。必須になっていないが、補助教材の講習会動画を見ながら学習するのを強くおすすめする。中間試験、判定試験に出る問題は動画を見ていればほぼ分かる。

紙のテキストにはないが、Eラーニングのほうに演習問題があり、この演習問題も修了試験にでてきたりするので必ず解いておくこと。

必要書類の提出

紙のテキストと同封でいくつか書類が入っているので、必要事項を記入して返送する。提出期限(受講申し込みから10日程度)がついているのですぐに出すこと。

  • 無線従事者免許申請書(要写真1枚: 30mm x 24mm)
  • 養成課程修了証明書用 写真台紙(要写真1枚: 30mm x 24mm)
  • 住民票など氏名、生年月日を証明する書類
  • 免許返信用封筒(要84円切手)

免許証は更新したりしないので、写真は写真館などでいい感じに撮ったものを使うことを勧められたりするが、自分はそんなに思い入れはないので駅前の証明書写真機で適当に撮ったやつを使った。

中間試験(8回)と判定試験(1回)に合格する

 8つのブロックで5から10問程度の中間試験が用意されている。中間試験は全問正解しないと合格扱いにならず、不合格の場合、1時間経たないと再受験できないようになっている。(何度でも試験は可能)
補助教材の動画を見ていれば答えは分かるので問題ないと思う。

 判定試験は修了試験の模擬試験という扱いで、本番と同様の条件で行うことになっている。(試験時間60分、法規・無線工学でそれぞれ10問中6問以上正解で合格)
JARD側では確認のしようもないので、テキストを見たりするカンニング行為ができてしまうが、そんなことをしなくてはいけない状態なら試験を受けずに学習し直した方がよいと思う。修了試験は3回まで受験できる。

 判定試験前にEラーニングのテキスト中にある演習問題と中間試験問題を繰り返し解いて暗記することをおすすめする。設問や回答が若干変わったりすることはあるが、ほぼ同じものが出題される。

修了試験を受けて合格する

 判定試験に合格すると1営業日後ぐらいにJARDからEメールでCBTでの修了試験の案内が届くので、メールの内容に従って試験日時の予約をする。受験時に免許証など身分証明証書が必要になるので忘れないようにすること。

 修了試験では模擬試験と同様に演習問題・中間試験とほぼ同じような問題が法規、無線工学で10問ずつ出題される。なお、不合格でも1回だけ再受験できる。(追加で5,000円とられる)

免許証をもらう

 4営業日ぐらいで合否通知がJARDからEメールで届く。総務省への無線従事者免許申請はJARDのほうでやってくれるので、1ヶ月ほど待っていれば免許証が郵送されてくる。

やってみた感想

 Eラーニング講習会での3級アマチュア無線免許取得は「こんなのでいいのか」と思うほど簡単かつ楽だった。お金はあるけど勉強する時間がない、FPVのためだけに無線の勉強なんてめんどくさいとか思う人にはおすすめだと思う。(4級にするとモールス信号とか国際法規なんかがないので更に楽)

語呂合わせでモールス信号覚えたりしたが正直いらなかった
タイトルとURLをコピーしました