年相応に視力が弱まってきて小さな部品の半田付けが辛くなってきたので、Banggoodで安売りされていた中国製の安物デジタルマイクロスコープMUSTOOL G1200を買って試してみることにした。安物だけあって残念なところもあるけど、結構使えるのでおすすめかもしれない。
購入したもの
定価は$113.30(12,481円)になっているが、Banggoodではいつも何かしら割引されていて7,000円ぐらいで購入できる。4月5日〜4月30日まで44%オフの$62.99 (6,939円)で購入できるようだ。あと、リチウムイオン電池が内蔵されていない廉価版もあり、そちらのほうが若干安い。(定価で比べると全然違ったりするが)
MUSTOOL G1200の特徴としては、
- 画面サイズ:7インチ、解像度:1024 x 600のLCDディスプレイ
- 倍率は最大1,200倍らしい(正直怪しい)
- MicroSDカードに写真や動画を記録できる
- 動画は1080p FHD、写真は12メガピクセル(3968×2976)まで可能
- リチウムイオンバッテリーがついているので電源なしでも4、5時間使える
といった感じ。
開封
今回はあまり凹んでいなかった。(凹んでないとは言っていない)
アルミ製のスタンド、LCDと一体のマイクロスコープ、USBケーブルと充電器、取り扱い説明書(英語)が入っていた。
値段相応に作りは安っぽい。
充電器はユーロプラグ仕様で5V/2Aのものがついていた。PSEマークもついていないし変換アダプターつけると使いにくいので、この充電器はゴミ箱にポイしてRaspberry Pi用の5V/3Aのアダプターを使用している。
使用感
スタンドは左右のスイングとマイクロスコープ本体を傾斜できるようになっている。ICチップの刻印は上から光を当てて撮影すると反射して見えなくなってしまうので少し傾斜させたほうがよいのだが、このスタンドの角度調節は使いづらいのでたぶん使わない。
USBケーブルの差込口はケーブルの厚みを考慮してなかったのか、付属のUSBケーブルでも干渉して奥まで差し込めない。設計ミスだと思う。
一応日本語に対応しているが、かえって意味が分からなくなるレベルの翻訳なので英語のまま使用したほうがよいと思う。
保存した画像は全体的に青味が強い。スマホカメラでは簡単には撮影できないレベルまで拡大できる。
表面実装用の小型ICの刻印を見るのがとても楽になった。ルーペではもう無理。
別の顕微鏡にオマケで付いていた玉ねぎの表皮細胞を見てみたが、1200倍にしてはあまり寄れていない気がする。
お札のマイクロ文字や盛り上がったインクなども観察できる。
良いところ
- LCDが7インチと大きいので見やすい
- 1200倍なのか分からないが、必要十分な倍率がある
- 日本メーカーの製品よりもずっと安い
- 別途カメラも不要でボタン1つ押せば撮影できるので楽
残念なところ
- スタンドにがたつきがあるので撮影ボタンを押したときに微妙にブレる
- ナット締めが硬くて角度調整がしづらい(ナットを緩めたら勝手に倒れる)
- 電源用のUSBケーブルがきちんと挿せない
- MicroSDカードスロットの作りが悪く、出し入れがとてもやりにくい上に時々詰まる(先の細いピンセットが必要)
- 日本語対応がめちゃくちゃ
- 画像の青味がやたら強い
良くも悪くも値段なり
残念なところばかり書いているが、ルーペを使って作業していた頃と比べると格段に楽になったし値段相応の製品だと思う。とはいえ、綺麗な顕微鏡画像を撮りたいとかそういう人にはおすすめできないので、そういう人はお金をケチらずに日本メーカーの良品を買ってほしい。
関係ないが、たまたま観た「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった」が思いの外面白くてコミックスも買ってしまった。